【130】 志摩市神明 割烹「千福」 2007.08.25
 |
店主のマルちゃん |
志摩市阿児町神明に、その日に安乗や波切漁港に揚がる、いわゆる前ものを素材にしている割烹店がある。季節料理「千福(ちふく)」…、長年の間、松阪で開店していたのだが、より新鮮な材料を求めて、志摩へ移転した。店主の『マルちゃん』の人柄を贔屓にして、松阪時代の客が志摩へと足を運んでいる。かくいう章くんもその一人だ。
予約を頼んだ電話で「今日はアジが釣れました」と聞き、カウンターに座るやいなや、つくりとタタキを頼んだ。30pはあろうかという大物で、一本釣りしてきたという。
姿造りの刺身は、盛り付けた尾びれがビクピク…。一切れが大きく、コリコリとした歯ごたえがある。タタキはせっかくの新鮮な大物だから、細かく刻むのでなしに薄造りほどの大きさの切り身を、ショウガ、ネギ、少量のニンニクを混ぜてポン酢で食べた。食べるのに夢中で、写真を撮るのを忘れた。

← 赤身好きの章くんは、カツオの造りも頼んだ。
一緒に行った進ちゃんが、「海老のガーリック・マヨネーズ焼き」なる一品を頼んだ。マヨネーズで焼き上げた海老を、ガーリックトーストに乗せて食べるのだ。焦げたマヨネーズの味が海老の臭味を消し去り、焼き海老の風味がガーリックトーストと妙にマッチして、パン好きな章くんの味覚をくすぐる
。
ここで、ちょっと口を漱ぐのに汁物を…、「うに汁」 →
煮立てて開いたウニの姿が、紅葉したモミジに似ているところか
ら、モミジ汁とも言う。2片の小ムツが、あっさりとした味を添え
ている。
次、↓これは「キムチ鍋」。
 |
 |
|
|
これが全く辛くない。豚のバラ肉と白菜キムチ、取り合わせの野菜を煮立てた鍋なのだが、味付けに秘密がある。
右側の写真、猫が守っているのは「ラー油」だ。石垣島産の『島ラー油』なる逸品で、その香ばしさは千福特製キムチ鍋を、鍋の底まで一気に空にさせる。

← マルちゃんと2人で店を切り盛りする 奥方のミヨちゃん
そして、ご飯は「石焼海鮮丼」だ。味ご飯をベースに、カツオ・アジ・サンマ・イカ…などが山と盛られていて、真ん中の卵の黄身を潰しながら中身をかき混ぜる。よく焼けた石の容器の高温に触れると、ご飯も魚たちもこんがりと焼けてそこはかとない風味をかもし出す。
津からは、伊勢道を走って玉城ICで降り、サニーロードを南下して五ヶ所を経由、桧山路を鵜方へ出る。所要時間は1時間と少々…、「いいものが揚がったら、電話してね」と頼んできたから、これからは月に1〜2度は通うことになりそうだ。
物見遊山トッブへ